副業で300万円稼いでいる人で、無申告がバレた場合

最近、副業をしている人も多く、会社にバレない方法や、所得税の申告義務など、よく聞かれます。

その中には、報酬を給与ではなく個人事業として受け取っている人も多くいるようです。

今回は、「会社員で給与300万円の他、副業で300万円稼いでいて無申告のケース」をシミュレーションします。

前提は、2022年4月15日にバレて申告し、3年間の所得税申告をする場合です。

※簡易な概算です。

1 給与に課税される所得税額(年末調整で納税済)

(給与-給与所得控除-社会保険料控除-基礎控除)✕税率(復興所得税は省略)

上記の方法で概算します。

(3,000,000-980,000-450,000-480,000)✕5%=54,500

2 無申告分の所得税額

((給与-給与所得控除-社会保険料控除-基礎控除)+副業収入)✕税率(復興所得税は省略)-給与分の所得税額

上記の方法で概算します。

((3,000,000-980,000-450,000-480,000)+3,000,000)✕20%-427,500=390,500

390,500-54,500=336,000

336,000✕3年=1,008,000

3 無申告加算税

無申告の場合、納付すべき税額に対して50万円までは15%、50万円超は20%の加算税が課されます。

336,000✕15%=50,400

50,400✕3年=151,200

4 延滞税

期限までに納税していない場合、延滞税が課税されます。

※税率は、簡便に令和4年の割合を利用します。最初の2ヶ月は年利2.4%、2ヶ月経過後は年利8.7%です。

① 2019年分(申告期限2020年3月15日)

336,000✕2.4%✕2月/12月=1,300

336,000✕8.7%✕23月/12月=56,000

合計 57,300

② 2020年分(申告期限2021年3月15日)

336,000✕2.4%✕2月/12月=1,300

336,000✕8.7%✕11月/12月=26,700

合計 28,000

③ 2020年分(申告期限2022年3月15日)

336,000✕2.4%✕1月/12月=600

④ ①+②+③=85,900

5 納める税金

1,008,000+151,200+85,900=1,245,100

これだけの税金が課税されます。

さらに住民税が所得税の倍ぐらいの250万円ぐらい課税されます。

合計すると370万円。

突然、税務調査が来て納税できる額ではありません。

悪質な場合は、不申告加算税に変えて重加算税が40%の税率で課されることもあります。

さらに遡る期間も最長7年まで課税されます。

最悪のケース、重加算税だけで

336,000✕40%✕7年=940,800円

安心して生活するためにも、申告は期限内に頑張りましょう!

また、不安になった方は、税理士に相談しましょう。

(参考)

国税庁 確定申告を忘れたとき

(投稿者)

税理士 徳田貴久

徳田貴久税理士事務所

熊本県熊本市中央区大江6丁目20-6-2F

問い合わせ tokuda@tokudaoffice.com

徳田貴久税理士事務所
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