消費税を納めないために売上を減らすという選択

インボイス制度で、消費税の免税事業者がザワついています。

単純に売上が少なくて、消費税の納税義務者にならなかった人のほか、消費税の納税義務者にならないように仕事量を減らしている方もいるようです。

消費税を納税義務を避けるために、年間の売上を1,000万円以下に調整するということは、よく聞く話です。

そこで、消費税の納税義務者と免税事業者で、税と国民健康保険の負担を加味し、手残りがいくら違うか計算してみます。

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1 シュミレーション

(前提)

業種:サービス業(フリーライター)

消費税の課税方式:簡易課税

年齢:42歳

●売上1,100万円(課税事業者)と売上950万円(免税事業者)の比較

差額は、

4,155,250円-3,581,750円=573,500円

となります。

2 解説

消費税の納税義務を避けて毎年売上を950万円に抑えた場合と、少し頑張って毎年売上を1,100万円あげた場合の比較です。

150万円の売上増に対して、手元に残る金額はおよそ57万円の増加となります。

売上を150万円増やしても57万円しか残らないと考えることもできますが、10年続けると573万円の違いがあります。

付け加えると、消費税がないとした場合でも、売上が増えた分の所得税等は増加するため、

4,529,000円-3,581,750円=947,250円

となります。

150万円の売上増に対して、手元に残る金額は94万円の増加です。

3 結論

所得の金額によって所得税率が変わるため、難しいシミュレーションではありますが、売上高がギリギリ1,000万円前後の人は迷うでしょう。

ただ、1,000万円以下に売上高を抑えると、税などを差し引くと、残る金額はわずかです。

人それぞれの考えでいいと思いますが、調整して納税義務を免れるより、大きく売上を増やすことを考えたほうが良さそうです。

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