給与600万円VS給与500万円+退職金2,000万円

20年間勤務した場合、次のそれぞれの受け取り方で社会保険料と税金の負担がどれだけ変わるかを比較します。

①　全額給与

年6,000,000円×20年＝120,000,000円

②　給与+退職金

給与　年5,000,000円×20年＝100,000,000円

退職金　20,000,000円

合計　120,000,000円

1　1年分のシミュレーション

40歳から60歳の20年間で、所得控除は社会保険料控除と基礎控除以外ない想定にしています。

1年間で約30万円違います。

2　20年分のシミュレーション

単純に20年分なので20倍です。

累計で約600万円違います。

3　退職金にかかる税金

退職金は、税金面で非常に優遇されています。

また、社会保険は課されません。

退職所得の税額は、次のように計算します。

①　退職金　20,000,000円

②　退職所得控除　400,000円×20年＝8,000,000円

③　①－②＝12,000,000円

④　③✕1/2＝6,000,000円

⑤　④✕税率

退職所得控除は勤続年数が20年を超えると、1年あたりの控除額が70万円になりますので、勤続年数が長くなれば更に有利です。

4　結論

給与にかかる社保と税金が20年間に600万円の差額が生じます。

退職金にかかる税金が139万円ありますので、

・600万円－139万円＝461万円

461万円の差額が生じます。

実際は、厚生年金の掛金が減っているので受け取れる年金が減るので一概には言えませんが、給与の受け取り方ひとつで、社会保険と税金の負担は大きく変わります。

国税庁　No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)