はぐくみ基金という退職金制度が超おすすめ!
はぐくみ基金(福祉はぐくみ企業年金基金)という退職金制度をご存じですか?
2018年4月に創設された制度ですが、まだまだ知られていません。
この退職金制度が非常に優れているので、ご紹介します。
1 制度概要
はぐくみ基金は、従業員が「給与」を現状のまま「給与」として受け取るか、「給与+退職金掛金」として「給与」の一部を「退職金掛金」とするか、自由に選択できます。
つまり、自分の「給与」の一部を退職金として積み立てるイメージです。
掛金は元本が保証されており利息がつきます。
加入後1ヶ月以上経っていれば、早期退職でも積立額の全額が受け取れます。
退職時だけでなく、休職時にも受給することができるため、育児や介護のときにも受け取れます。
2 メリット・デメリット(会社)
① 従業員の満足度の向上
いい制度がある会社は、従業員の定着率があがり、求人にも有利です。
② 法定福利費の軽減
「退職金掛金」とした金額には、「給与」扱いにならないため、社会保険料がかかりません。
社会保険の会社負担は、およそ給与の15%ありますので、従業員が相当数いる会社は法定福利費に軽減になります。
③ デメリット
多少の運用コストが必要です。
細かい注意点はありますが、あまりデメリットと言えるものがないように思います。
3 メリット・デメリット(従業員)
① 社会保険料の軽減
社会保険料の計算上、「退職金掛金」は「給与」に含まれないため、社会保険料がかかりません。
ただし、年金や社会保障も少なくなってしまいます。
② 所得税の軽減
「退職金掛金」は、「給与」として課税されないため、毎年の所得税の負担が軽減されます。
さらに退職時に「退職金」として受け取る場合、「退職所得」として所得税が課税されますが、「退職所得」に対する所得税は、かなり優遇されているため、「給与」と比較すると税金の負担が、相当軽減されます。(0円となる場合がほとんど)
詳しい計算方法は ↓
※退職以外の受給などは、所得の種類が変わります。
③ 毎月の手取額が減る
毎月の給与で生活がギリギリの人は、加入できないでしょう。
4 他の退職金制度
退職金制度には、はぐくみ基金の他、下記のような制度があります。
① 確定拠出年金(企業型DC、iDeCo)
② 中小企業退職金共済制度
これらは、それぞれ特徴があります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、よく比較検討して、最適な退職金制度を導入し、企業価値を高めましょう。