補助金は手間の割に実益は少ない
最近よくみかけるコンサルタントと名乗る業者、その多くが補助金の申請をする事業者です。
本来、補助金申請の資料の作成代行は行政書士の独占業務です。
行政書士以外は、相談・指導までしかできません。
コンサルタントと名乗る業者は、行政書士以外である場合が多く、さらに違法に書類作成を行います。
補助金受給さえできれは、行政書士であろうとどうでも良いと思いがちですが注意が必要です。
コンサルタントと名乗る業者も、補助金受給さえできれば良いと思っています。
どういうことかというと、補助金受給さえ完了すれば、多額の報酬が得ることできるからです。
事実に反する内容の書類を作成したり、不正受給を指南している可能性があります。
さらに、不正受給が発覚しても、その責任を全うすることはありません。
もし、補助金申請を委託するなら、この点を踏まえて考えましょう。
前置きが長くなりましたが、補助金を受けたときのお金の動きを確認します。
1 前提
受給者:普通法人
補助金の種類:小規模事業者持続化補助金 通常枠
補助率:2/3
補助上限:50万円
投資額:75万円(税込)
補助金:50万円(上限)
行政書士報酬:50万円×20%=10万円(税抜) 総額11万円(税込)
2 実益はいくらか
補助金-行政書士報酬=50万円-11万円=39万円
50万円の補助金を受給して、11万円の報酬を払ったので、39万円浮きます。
この39万円に、法人税が約30%かかります。
39万円×30%=11.7万円
実益=39万円-11.7万円=27.3万円
3 まとめ
補助金の申請を外部委託すると、報酬相場が補助金の20%程度です。
50万円の補助金を受けたつもりが、実益は27.3万円となります。
補助金の申請は、委託したとしても核となる事業計画は自分で考えなければなりません。
補助金の申請は、なかなか手間がかかります。
その上、実績の報告の書類作成をしなければなりません。
そのスケジュールも大変です。
2022年8月1日から2023年7月31日までの実績を2023年8月31日までに報告しなければなりません。
期限は僅か1月です。
事業計画を見直す良い機会になるので頑張りたい!というモチベーションなら良いですが、実益は思ったほどではありません。
補助金を貰いたいがために、本来必要のない設備投資などしてしまいがちですが、補助金ありきにならないように気をつけましょう。
(参考)