副業を事業所得にできる基準が、また変わりました。
2022年8月9日に副業が収入によっては事業所得として認められなくなる、というブログを書きました。
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反響はかなり大きいもので、各方面から反対の声があがりました。
それを受けて、2022年10月7日に異例の速さで改正案が修正されました。
1 2022年8月1日に公表された内容
2022年8月1日に国税庁が公表した下記の改正案です。
要約すると「副業の収入が300万円以下は原則雑所得」として取り扱う、という改正案でした。
事業所得と認められず、雑所得になることで多くの優遇税制が利用できなくなります。
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特に痛手なのは、青色申告特別控除や損益通算、損失の繰越でしょう。
※この改正案は、採用されないことになりました。
2 2022年10月7日に公表された改正案
現段階で、2022年から適用される取り扱いは下記のとおりです。
要約する事業所得と認められない場合は下記のとおりです。
① 収入金額300万円超で帳簿書類がなし、かつ、3年連続赤字で赤字解消の努力なし。
② 収入金額が3年連続300万円以下、かつ、本業の収入の10%未満。
3 見解
「収入金額300万円以下は一律雑所得」から変更になりましたが、実際のところ雑所得扱いになる人はあまり変わらないのでは?と思いました。
救済されたのは、収入金額300万円以下だけど、本業の収入の10%以上の人です。
例えば、年収600万円の会社員は、副業収入が年間60万円以上必要です。
月額にすると5万円です。
なかなか稼げない金額です。
一方、制度が強化された点もあります。
それは、収入金額300万円超でも雑所得になる場合があるということ。
3年連続赤字で赤字解消見込みがない場合は、雑所得になってしまう可能性があります。
雑所得扱いになると、赤字の繰越ができません。
2022-11-09 by
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