税制改正はどのようなプロセスで行われるか。
12月になり、来年の税制改正について、新聞やニュースでも見かけるようになりました。
実際にどのようなプロセスで税制改正されるのかを、簡単にまとめました。
税制改正の情報を早めに知っておくと安心です。

目次
1 税制改正のプロセス
具体的には、次の順序を経て改正・施行されます。
・政府税制調査会
・税制改正要望等
・与党税制調査会
・与党税制改正大綱
・税制改正の大綱
・法案の提出
・両院の審議
・可決
・施行
2 政府税制調査会
内閣総理大臣に租税制度について聞かれたら、調査・検討して、意見を述べる会です。中長期的な視点から税制そのもののあり方を検討します。例えば、人口減少・少子高齢化が進んでいるので、税制をそれにフィットしたものにしましょう。とか、グローバル化しているので、外国との関係を調整できる税制にしましょう。といった内容です。
3 税制改正要望等
各府省庁からの要望です。具体的な税制改正について8月末までに要望が提出されます。
9月から10月にかけて取りまとめられます。
令和4年度の要望数は163項目で、廃止縮減について1項目あります。
身近なところでは、金融庁の要望で、生命保険料控除の拡充の要望があります。生命保険にたくさん入っている人には朗報です。
4 与党税制調査会
与党税制調査会では具体的に話が進んでいきます。10月から12月まで3の要望を検討して、最終的な改正案を公表します。これが与党税制改正大綱です、これを踏まえて政府から「税制改正の大綱」が閣議に提出されます。
5 両院での審議→可決→施行
衆議院と参議院で審議され、可決されると改正案が成立し、定められた日から施行されます。
4月1日から施行されることが原則ですが、例外もあります。
(参考)
(投稿者)
徳田貴久税理士事務所
熊本県熊本市中央区大江6丁目20-6-2F
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2021-12-07 by
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